キャンペーンバナー
ニュース

トピックス

- News & Topics -

2026.01.21
校長より

不安とともに一歩踏み出す――留学という選択

本校では、ニュージーランドへの1年留学を実施しており、毎年数名の生徒がこのプログラムに参加しています。日本全体で見ると、高校生約300万人のうち、留学を経験する生徒は3万5千人程度にとどまっているそうです。文部科学省はこの状況を課題と捉え、2033年までに留学者数を12万人に増やす目標を掲げていますが、実感としても日本の高校生の留学者数は決して多いとは言えません。

その背景には、費用面の負担に加え、学校によって制度が異なり、留学期間が休学扱いとなったり、進級や進路への影響を心配したりする場合があること、さらには日本の大学受験との両立の難しさなど、さまざまな要因があります。しかし、最も大きいのは「不安」から、日本を離れることに踏み出せない生徒が多いことではないでしょうか。

この「不安」はどこから生まれるのか。長らく抱いていた疑問に一つの示唆を与えてくれたのが、先日放送されたNHK番組「タモリ・山中伸弥の!?(びっくりはてな)」でした。テーマは「日本人らしさ」。日本人特有の協調性や礼儀正しさ、勤勉さがどのように形成されてきたのかが紹介されていました。

番組によると、日本は縄文時代から火山噴火や地震などの自然災害に繰り返し見舞われてきました。その歴史の中で、不安を感じやすいとされる遺伝子を持つ日本人は約8割にのぼるそうです。また、協調性を高めるとされる遺伝子も日本人には多く見られるとのことでした。つまり日本人は、不安と向き合いながらも、互いに助け合い、協力して生き延びてきた民族だと言えるのかもしれません。 この番組を観ながら、私はふと思いました。今年度は、二人の生徒がまもなくニュージーランドでの一年留学をスタートさせます。二人の生徒も不安がまったくないはずはありません。しかし、その不安を抱えながらも一歩を踏み出す経験こそが、大きな成長につながるのだと思います。日本人らしい誠実さや協調性を強みに、自分らしく挑戦し、実り多い留学生活を送ってほしいと願っています。